
タイルは、もちろんピースそのものが完成された固有の美しさをもっています。しかしまた、張り合わせることによって優美なパターンや模様が浮き立ち、味わいのあるデザイン空間をつくり上げます。目地の色や幅によって仕上がりの雰囲気ががらりと変化することも、想像にかたくないでしょう。


吸水性がほとんどなく、さまざまな用途に用いられる磁器質タイルは、高度に機械化された生産技法により品質にほとんどバラつきがなく、くっきりとした線を強調しながら、美しく張り揃えることができます。平面だけでなく曲面も滑らかに仕上げることが可能で、縁や接合部用の役物も充実していることから、現代的な設備の仕上げにも多用され、はっとするような装飾効果を発揮しています。
今日では、使用する部位によって、外壁用、玄関用、バルコニー用、キッチン用、サニタリー用など、それぞれの適性を備えたタイルが揃います。耐久性に優れたタイルは、用途を間違えなければ何百年も長持ちする建材なのです。







タイルは、特にバスルームやパウダールームなどの水まわりにおいて、実用も兼ねて装飾性を追求するには最適な素材です。入浴やシャワーにはからだを清潔に保つという本来の目的のほかに、ストレス解消や癒しの役割が求められています。くつろぎのプライベートタイムをより充実させるために、バスルームに質感のあるタイルを採り入れる方が近年また増えてきています。
水をはじき、掃除が容易なことはいうまでもなく、色やサイズの選択肢が多く、コーディネートに個性が発揮できるのもタイルならではの利点です。たとえば、重厚な黒やヴィヴィッドなオレンジ、あるいは幾何学模様なども、タイル特有の素材感ゆえに、広い面にも違和感なくフィットし、飽きのこない空間を創造するといえるでしょう。
手軽なシステムバスや合成樹脂の壁・床材も多数出回っていますが、それでもなおタイルが支持されるのは、タイルしか持ち得ない真の機能美に私たちが引き寄せられているからにほかなりません。
