STORY

SUITEROOM探訪シリーズ コラム03

新築を考えはじめた頃から、東南の一番いい場所にお風呂を持ってくることを考えていたという横浜市のSさん。
休日の朝風呂が楽しめるオープンな浴室を「スイートルーム」で実現したSさんのお宅を見せていただきました。

開放的な家に、開放的な「スイートルーム」

横浜市の郊外。風が気持ちよく吹き抜ける丘の上に理想の土地を見つけたSさんは、地元の工務店に依頼してこだわりの一軒を新築されました。自分でもあれこれプランを考えられたというこだわり派のSさんが「お風呂はこれ!」と選択されたのが「スイートルーム」だったそうです。

「スイートルームはポスターやインターネットで見て知っていましたが、こうして実際に出来上がってみると、本物は印象が全然違いますね。石タイルの質感もいいし、こんなリッチな空間が自分の家の中にあると思うだけで気分が爽快になります」(Sさん)

奥さんと小学生の娘さんとの3人暮らしというSさんの出来上がったばかりのお宅を見せていただきました。小高い丘の上に建てられたSさんのお宅は、駐車場から短い階段を上がって玄関に入ります。タイル張りと塗り壁で仕上がった外壁、玄関床にも同じくINAXの天然石風タイルが使われています。マンション生活が長かったSさんは、新築するならやはり手作り感覚で色や風合いが選べるタイルを多用したかったのだとか。その意味では、「スイートルーム」を選んだことは、ひとつの必然だったのかもしれません。


室内に入ると、そこは大きなリビング+ダイニング。いちばん奥まった場所に対面式のキッチン(ここの床や壁にもタイルが!)があり、そこから室内が一望できるようになっています。そして、リビング中央には2階に繋がる大きな吹き抜けが…。2階には寝室と娘さんの個室、そして「スイートルーム」があるわけですが、それぞれの部屋のドアを開け放つとすべてが空間的に一体化するというわけですね。これはなかなか気持ちがいい!

「ここは高台の頂にあたるので、四季を通して風が抜けます。そうした自然の風が吹き抜けを通して家全体に行きわたるように設計したかった。だから自分でも何通りもプランを考えました。」

と、Sさん。家全体が開放的であることもまた、オープン性を提案する「スイートルーム」のコンセプトと軌を一にするものと言えそうです。


朝、昼、夜     それぞれ楽しいバスタイム

2階は、1階からの吹き抜けを中心に、南に娘さんの個室と「スイートルーム」、北側にはご夫婦の寝室があります。吹き抜けには、リビングを見おろす形で低めのテーブルが設えられ、椅子を置けばちょっとしたワークスペースとして使えるようになっていました。パソコンを持ってきて、やり残した仕事を片づけるには、もってこいの場所ですね。

肝心の「スイートルーム」は、東南角の最高の場所に!パウダールームにはトップライトを付け、自然環境を極力取り込めるよう工夫が凝らされていました。壁は白のインテリアモザイク、床は天然石セルバグリーン ---あとで聞いたところ、スイートルームで人気の組み合わせ(「S01」というデザイン)だそうです。そういえば先回訪問したS邸もこれでした---濡れると黒っぽい艶が出て、まるで"温泉に来た"ような気分になれます。残念ながら窓の外は隣家と接しているため、ルーバーで目隠しをしなければなりませんでしたが、ルーバーとガラスとの間にはスペースがあるので、そこに小さなグリーンを置くことを考えておられるそうです。

湯船につかると、頭上に広がるのはブルースカイ。窓を開け放ち、自然の空気を取り込みながら日の光を取り入れての入浴は、Sさんに貴重な休日のひとときを提供してくれることでしょう。

「引っ越してさっそく入ってみましたが、想像以上にいい。入浴が楽しくなりました。今まではずっとユニットバスでしたから、お風呂で陽の光や風、鳥の鳴き声といった季節感を体感することはできませんでしたが、今は四季を感じながらゆっくりバスタイムが満喫できる。これまで家族全員けっこう夜遅い時間に入浴していましたが、今では早くお風呂に入りたいという気持ちが芽生えてきて、比較的早い時間からお風呂に入るようになりました」(Sさん)


「光の効果」は新しい発見

もうひとつの楽しみは「光の効果」だそうで、陽の光やライティングによってまるで違う空間にいるような感覚が味わえることを発見されたとか。

「夜、浴室を暗くして外部照明をつけるのも良し、かすかに差し込む朝日の中でゆったりと湯につかるのもとても良いです。そのときどきの光が、石材やタイルに映りこみ、まったく趣の違う楽しみ方ができる。また、パウダールームとひと続きなので、浴室側の照明を消して暗くしてもなかなか良い。露天風呂に入っているような気分になれますね」(Sさん)

これまでは家族で温泉に行くのが趣味だったS家ですが、「スイートルームならそんな必要もないよね」と話しあわれているそうです。計画当初は「ガラス張りのお風呂は恥ずかしい」と、やや消極的だった娘さんも、ドアに鍵が付いたことで安心してバスタイムを楽しまれているとのことです。

閉ざされた場所で時間を惜しむように入浴することに慣れてきた日本人ですが、今は効率優先・時間優先の生活から心豊かに暮らすスローライフの生活が重視されるようになってきました。Sさんの家は、そんな日本人のライフスタイルの変化を、象徴的に表した好例ではないかと思います。


REPORTER PROFILE

坂本徹也
住宅建築ジャーナリスト、All About「建築家」ガイドとして、魅力ある住宅建築のレポートを執筆中。著書に『建築家と家をつくる愉しみ』『住宅プロデューサーを上手に使えば こんないい家がつくれる』などがある。

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